錆びたトタン屋根が長持ちする屋根に変身する塗装の工程手順
家族が笑顔になる塗装をお届けしている、府中市外壁塗装屋「三商事」の上神谷(かみかべや)です!
今回は、さびてしまったトタン屋根が長持ちする塗装の工程手順についてお伝えしていきます。
トタン屋根の材質は鉄です。よって塗装が施されていますが、この塗装が劣化することにより、サビ、腐れを発生させます。
放置しておけば、トタンは薄い分、サビなどから穴が開いてしまうこともあります。屋根ですので、穴があけばそこからの雨漏りなども起こりますので、気をつけて見ていないといけない箇所です。
こちらは、劣化してしまったトタン屋根です。塗料がはげて、下地がでてしまい、その下地がさびています。
屋根の先端の部分がサビが著しく、他の部分も「亀のこうら」のようにピキピキと日々が入っています。
先端の部分をアップにしたものが こちらです。
これはある業者で塗装をしてもらったとのことですが「5年」経過しています。5年でこの様子ということは・・・チョット傷みすぎなのでは・・・と思います。
もちろん、どんな塗料を塗ったのか・・・ということも原因してくるわけですが、このお客様はこの状態ではとても心配ということで、当店にご依頼いただきました。
塗装をする前に大事なこと
〇塗装と下地の相性を考える
塗装と下地には相性があります。この下地にはこの塗料は塗れるけれど、この塗料は塗れないとか・・・・。
トタン屋根というのは「亜鉛引き」という処理がされていることが往々にしてあります。
トタン屋根だけではなく、鉄部というものには施されていることがあるのですが、この処理をされている鉄部(この場合はトタン屋根ですが)には、それ相応の、塗料を塗らないとわずかな期間ではがれてきてしまいます。
今回のこの屋根もその「亜鉛引き」の処理がされています。
おそらく、塗装してから早い段階で、はがれては来ていたのでしょう。しかし、ここは大屋根です。一番上にある屋根ですので、なかなかチェックもできず、この状態になるに至ったのでは・・・ということです。
当店で使っているサビ止めは、日本ペイントの「ハイポンファインデクロ」というエポキシ系のサビ止めです。以前はシアナミド鉛のサビ止めを使用していましたが、ある亜鉛引きのトタン屋根に塗ったのはいいけれど、その後すぐにはがれてきてしまい、剥離材(塗料をはがす薬品)や、ケレンでいくら塗料を落としてから塗っても、またすぐにはがれてきてしまった・・と言う経験から、こちらに変えた経緯があります。
その他にもサビ止めで良いのは「日本ペイントの“エスパー”シリーズ」や「関西ペイントの“ザウルス”」などが聞かれます。
そんなわけで「亜鉛引きの鉄部」には要注意というわけです。
〇塗装に入る前に、「ケレン」をする
ケレンとは、「はがれている塗料を手工具などで落とすこと」と、「塗装する面にキズをつけて、塗料の密着を良くする」ことです。このまま塗るわけにはいきません。仕上がりがきれいでないばかりか、塗装したものがすぐにはがれてしまいます。
見た目で「はがれている」と分かるものは、きちんとはがすのは当然ですが、中には「はがれそうで、はがれていない」ものもあります。そういうものも取り除きます。そしてなおかつ「まったく、はがれていない箇所」もあるのです。
全部「ズバーッと」はがれてくれればいいのですが、そういうわけにも行かないのが「ケレンでは常」なのです。
こちらは、前回の塗装後、10年くらい経過しているのですが、下地(屋根の状態)がとてもいいです。
今回の塗装のこちらの屋根とは状態がまるで違いますよね。
こうなるとケレンをする手間がまるで違います。
赤い状態の良い屋根はデッキブラシで、表面を目あらし(キズをつけて塗料の密着をよくする)するだけで大丈夫。ちなみにこのデッキブラシはブラシの部分がワイヤーのものです。
片やもう一方の傷みが著しい緑の屋根のほうは、それだけでは劣化している塗料を、十分にはがしきれません。目あらしだけでは、後々の密着に問題が残ります。
ですので、ガリガリと地道に、皮スキという道具ではがしていきます。(こちらは親方がやっているところです)
とにかく地道にはがしまくります。
そして、はがした塗料をほうきで掃き取りながら、さらにガリガリと・・・・。
全部が全部、このような状態ではないので、こんなに手間をかけなくてもすんだ部分も、あるわけですが、半分はこのような状態でしたので、できるだけ古い塗料は残さないようにと、ガリガリはがしていきました。
がりがりしては、ほうきで掃き取り、またがりがりしては、ほうきで・・・・。そして、それらはすべてちりとりで取ります。このまま他所に飛ばしてしまうわけにもいきません。
袋に詰めた様子です。
そして、その袋が・・・
3袋にもなりました。
そして、ようやくケレンも終了しました。こちらがケレン後の様子です。
剥がれ落ちるところは、すべてはがしました。しっかり密着しているところもあるのですが、ほとんどはがれてしまいました。
ここまで、親方と私の二人で「ほぼ2日」かかりました。
ここまでやってから、塗装になります!
これから、いよいよ「サビ止め」の塗装に入ります。
使用している塗料は、日本ペイント「ハイポンファインデクロ」という、エポキシのさび止めです。上記でも書きましたが「亜鉛引き」のされているトタン屋根に、こちらはよく密着してくれるのです。
まず、この「瓦棒」の脇の部分や、外壁との境の部分、その他こまかい部分を刷毛(はけ)にて塗ります。
おおよそ、ローラーで、塗り勧めていきますが、この脇の部分はそれでは塗り残しがでてしまうからです。刷毛でしたらしっかり塗りこむことができます。それと、ローラーでは、かえって塗りづらい部分もありますので、そういったところも、刷毛にて塗装をしていきます。
すべての、このような部分を刷毛で塗装してから、ローラーでの塗装に入っていきます。
このさび止めの塗料は、非常に乾きが早いので、作業をしていて効率がいいのですが、それでも塗った直後は、乾いていないわけで、その上は歩けないということになります。
塗る順番を考えるというか、移動の仕方を考えて塗り進めていかないと「塗ったばかりの箇所に囲まれてしまい、移動ができない」とか、「それでも移動しないといけないので、塗ったばかりの屋根を歩かなければならなくなってしまった」という事態になってしまいます。
このようにして完成したのが上の写真です。
続いて、「中塗り」に入ります。
さび止めの塗装同様に、細かい部分は刷毛〈はけ〉にて塗装したあと、ローラーでの塗装に入ります。
〈上の写真で、茶色になっている部分が中塗りをした箇所、赤いところがまださび止めのままの箇所です〉
さび止めもそうでしたが、ローラーでの塗装をするときには、長い柄をつけて塗ります。長い柄を付けた方が「大きい範囲」を塗ることができます。姿勢も立ったままでできますし・・・。
使用している塗料は「ファインウレタンU100」の「2液形」です。この材料は塗れる状態にするのに、現場にて「ファインウレタンに硬化剤を入れて、シンナーで希釈」します。
硬化剤を入れるため、塗れる状態にしてからあまりに時間がたつと、塗料そのものが硬化しはじめ、固まってきてしまいます。ですので、使う分だけと考えてつくらないと、つまりは余らせてしまうと、そのあとそれは使い物にならなくなってしまいます。
作りすぎて親方に怒られてしまったときもあります・・・・。ですので、加減して加減して・・という感じです。
〇すべてを塗り終えたら、今度は「上塗り」です。仕上げの作業になります。
同じ塗料をもう一度、塗っていきます。
(上の写真です。2回目を塗ったところは艶が違います)
そして完成したのが、下の写真です。
*塗装前*
*塗装後*
つやつやのピカピカに戻りました!
お写真でご確認いただいたお客様も(屋根には上がれないので・・・)本当に、喜んでくださいました。
よかったです!
このような工程で、塗装が行われています。
参考になりましたら嬉しいです。
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